Read the Leaders!

リーダーシップと人材育成の研究と実践を追求する、
「人を育てる」ための書評と世評ブログ。(readtheleaders.com)
スポンサーサイト

一定期間更新がないため広告を表示しています

| - | | - | - |
大人の見識(阿川弘之)
JUGEMテーマ:ビジネス

読書 若輩者にはまだまだ見識が足りない 読書

日本海軍提督三部作などの戦記作品や歴史評伝で知られる文学作家が、「日本人」「英国人」「海軍」「天皇」「孔子」などについて、それぞれがどんな物の見方、考え方をしていたか、数々の事例を含めながら「大人の見識」を語る。

各章ごとそれぞれに重みがあり、深い。大戦で存亡の危機にたたされた日本国家の品位と武士道、英国人が重んじるスマートなユーモア、ノブレス・オブリージュ・・・。歴史書を読むだけでは感じ取れない、人々の心のうちを浮き彫りにしてくれる。

最後に「孔子の見識」の中の「温故知新」で締めくくっている、すでに87歳になられる著者から見れば、ほとんどのビジネスマンはまだまだ若輩者。もっともっと見識を持った大人に成長しなければなりませんぞ、と諭していただいたような気がした。
| 書評 | 11:27 | comments(2) | trackbacks(0) |
すべらない敬語(梶原しげる)
JUGEMテーマ:ビジネス

読書 すべらない程度に勉強させていただきます 読書

文化放送出身のフリーアナウンサーによる敬語論。しかし、言葉の専門家であり、社会経験も長いおじさんアナウンサーが、今時の若者が使う「問題な日本語」を痛烈に批判するような単なる「変な敬語集」などでは、まったくない。

内容は文化庁による「敬語の指針」の歴史、新しく追加された敬語分類の背景、外国語の敬語、アナウンサーの敬語事情など、話題が豊富なのだ。著者も「片足を突っ込んでいる」芸能界特有のギョーカイ敬語も紹介し、それらにもそれなりの理由があるという話も面白い。

そんな中なるほどと思わされた点が、「敬語は自己責任」だということだ。言葉の使い方を国が定義する必要があるのか、敬意をもてない相手にも敬語を使う意味はあるのか、そんな文句や批判があるにはあっても、敬語をどう使うかは最終的には我々の自己責任だというのだ。上司にタメ口でもいいけど、その結果は自分で始末してよ、ということなのだ。納得感が高い。

著者の言うとおり正しい敬語は「ころころ変わる」とはいえ、この日本語特有の文化を大事にしない手は無い。完璧にとは言わなくても、「すべらない」程度に使いこなせるように、しっかり「勉強させていただきたい」。
| 書評 | 08:19 | comments(0) | trackbacks(0) |
右手に「論語」左手に「韓非子」(守屋洋)
JUGEMテーマ:ビジネス

読書 韓非子もひとつくらいは覚えよう 読書

今をさかのぼること2500年。儒教の始祖である孔子とその弟子達の言行をまとめた「論語」。本書にも取り上げられている
朋(とも)あり遠方より来たる
巧言令色、鮮(すく)なし仁
過ちては改むるに憚(はばか)るなかれ
温故知新
和して同ぜず
などは、一度は聞いたこともあるだろう。われわれ日本人にもなじみが深い。

一方の「韓非子」。こちらも紀元前3世紀の思想家だが、一般の日本人にはあまり馴染みが深くは無いのではないか。韓非子について書かれている本書の後半部分をひととおり読んでも、知っていた言葉が見つからない。論語に比べて難解だ。それでも一つくらいは覚えておくべきだろう。例えば「戦陣の間は詐偽をも厭わず」などは短いし、(あまり良い意味ではないが)理解はしやすい。

ところで、性善説と性悪説。論語は性善説的で韓非子は性悪説的、また日本の社会は性善説寄りで、多くの諸外国は性悪説寄り、というのが本書の主張だ。その正確性はともかく、この二つの説を比較することによって、ものの考え方がまた違ってくることだろう。そして最終的には著者も言うとおり、両方理解した上で「バランスよく生き抜く」ことが大事だということだ。
| 書評 | 08:44 | comments(0) | trackbacks(0) |
責任追求の拡散は本質を見誤らせる
NHK記者3人が報道前の取材記事を閲覧し、回転寿司チェーンの株取引で利益を上げたインサイダー疑惑が報道された。それ自体は法律にのっとって厳格に処理されるべきことだが、問題は以下の記事だ。

総務相「NHK職員、報道5000人全員調査を」・インサイダー疑惑 (2008/01/18)
 増田寛也総務相は18日午前の閣議後の記者会見で、NHK職員のインサイダー取引疑惑について「(証券取引等監視委員会の)調査を受けているのは3人ということだが、(報道番組に携わる)職員5000人全員を調べるほうがすっきりするのではないか」と述べ、NHKに対して厳格な内部調査をするよう求めた。

 増田総務相は「報道の姿勢が要求される人たちがかかわったことなので大変深刻だと思っている」と指摘。さらに「早急に全体像を把握し、国民の前に明らかにしてほしい」と語った。

 NHKでは職員による制作費流用などの不祥事が続発している。増田総務相は「NHKからは全員がコンプライアンス(法令順守)確立に取り組むと聞いてきたが、本当だったのか疑わしい」と語り、NHK改革の取り組みへの検証が必要との見解も示した。 (13:44)
以前にもこのブログで主張し、今でも常に思うことだが、「従業員の個人的犯罪は企業の責任か?」ということだ。企業自体が法令に違反した、あるいは、企業の意図的な犯罪が明らかなのであれば、その企業の責任は問われるべきだが、一部の特定の人物が犯した罪のために、他の多くの従業員を疑う合理性がどこにあるのであろうか。もし、どこかの新聞記者が同様なインサイダー取引をしたら、その新聞社の記者全員を調査するのだろうか?

違反や犯罪がおこれば、その責任の所在を明確にすればよいのであって、いたずらに責任を問う範囲を拡散させるべきではない。個人が取るべき責任と企業が取るべき責任を混同すると、本来の責任のありかがあいまいになり、違反者・犯罪者自身の責任の重さが薄まってしまう。結果的に再発防止に繋がらない恐れもあるのではないだろうか。
JUGEMテーマ:ビジネス


| 組織 | 17:55 | comments(0) | trackbacks(0) |
空白の原則
JUGEMテーマ:ビジネス


ひさびさに、グローバルタスクフォースのEarlyBirdブレックファーストミーティングに参加した。ここのところなぜか第一金曜日に用事がつまり、なかなか行けなかったが、年明けの第一回はうまくタイミングが合った。

今回は、パーソナルコーチの守屋文貴さんの「NLP (神経言語プログラミング)は脳の取扱説明書」というお話。守屋さんによると、脳のプログラムには3つの原則があるという。その3つというのは空白の原則、焦点化の原則、快・痛みの原則、というのだそうだ。そのなかでも「空白の原則」は興味をひいた。わからないことがあると人間の脳はその「空白」を自ら埋めようとするのだそうだ。

誰が聞いても明確に理解できるメッセージを発信するだけではなく、時と場合によってはあえて答の無い問いを発して、受け手に考えてもらう。コンサルティングの場面でも、相手に「オープンクエスチョン」をして、クライアントに答えを捜してもらうことは、少なくない。その思考プロセスから真理が見えてくることがあるのだ。一般の管理職やチームリーダーが、部下やチームメンバーとのコミュニケーションをとる場合にも、活用できる原則だろう。

普段自然に行っていることでも、あらためて理論化してもらうと納得感が高まる。こういう勉強会での蓄積が、あとあと効いてくるものだ。
| リーダーシップ | 10:19 | comments(1) | trackbacks(0) |
人材空洞化を超える(日経ビジネス編)
評価:
---
日本経済新聞出版社
¥ 1,575
(2007-11)
JUGEMテーマ:ビジネス

読書 人材育成力が企業を二極分化する 読書

組織と人材という永遠の課題を、06年から07年にかけた日経ビジネスでの数々の事例取材記事をもとに、テーマごとに「抜け殻正社員」、「憂鬱なオフィス」などショッキングな章タイトルをつけて、まとめている。

その中の一つ、第2章「育てず伸びずのデフレスパイラル」。今、企業は「即戦力を求める」傾向が強くなっていると言う。これは確かに実感があるし、理解できる。財務体質の強化を優先した企業は、人件費をぎりぎりまで押さえているので、現場では慢性的に人が足りていない状態にある。だから、じっくり育成するよりも、配属のその日から結果を求めるようになるのだ。

それでも「この企業ならば成長できる」と感じて、高いモチベーションで喰らいついてくる人材が多数を占めれば、その企業全体の人材力を押し上げるが、一方、「自分を育ててくれない」と感じて、さっさと見切りをつけるような人材が多ければ、その企業は「育てず伸びずのデフレスパイラル」に陥るだろう。

本書が指摘する、個々の企業でのミドル層人材空洞化現象も心配だが、日本社会にとっての真の問題は、人材育成力によって、人が育つ企業と育たない企業に二極分化していくことかもしれない。そして、その意思決定権は経営者側にはなく人材側にあることを、組織リーダーは忘れてはならない。
| 書評 | 09:14 | comments(0) | trackbacks(0) |
ハラスメントは連鎖する 「しつけ」「教育」という呪縛(安冨 歩、本條 晴一郎)
読書 非現実的な決め付けこそ、ハラスメント 読書

1章で展開されるハラスメントの定義やコミュニケーションとの関連性についての解説は、なんとか理解できるのだが、その後が受け入れがたい。

たとえば2章の、ハラスメント伝播のシミュレーション。これはフィクションだと断ってはいるものの、あまりにも飛躍した極端な例の提示だけで終わっている。伝播しない例も出して論理的に比較検証すべきだ。引用するのも恥ずかしい、ワイドショーの再現ビデオと変わらないような事例だけを使った主張は、日本最高学府の研究者のそれとは思えない。

さらに5章での、「しつけ、教育の有害性」論もあきれてしまう。
食事の時間でないから空腹を我慢させる。夜遅くまで勉強させる。全てハラスメントである。子供は必要なことを自分で自然と学んでいく能力を持っている。大人は単に庇護さえすればよい。それがしつけと呼ばれようが教育と呼ばれようが、ハラスメントは子供の自然な発達を阻害する方向にしか働かない
などと言うことに、社会的貢献度がどれほどあるのだろうか。子供を「自然な発達」のみに委ねればよいのなら、サルとの違いがない。しつけや教育が、「過度に」行われれば、ハラスメントだというのならわかるが、一部の有害性をもって全部否定することは、格差が存在するが故に資本主義を全面否定するのと変わらない、極論だ。

そして、ハラスメントという「呪縛からの脱出」と題した7章で、「我々はどうすればいいのだろうか」と、対策を提言しているが、これも支離滅裂だ。ハラスメントに対して怒れと言い、それができずに苦しんでいる人を、「単なる小心者」よばわりしている。その決め付けのほうが、よほどハラスメントである。

読みはじめから、気を抜くとすぐわからなくなる、論旨が掴みにくい書物だと思いながらも我慢して読み進めたが、最後まで理解不能だった。
| 書評 | 18:13 | comments(0) | trackbacks(0) |
「憧れる人」になろう 世界のリーダーたちに学ぶ「生き方」のヒント(内田 隆)
読書 「憧れる人」は身近なところにも 読書

著者は学生時代は詩にもとりくんだということで、詩才も兼ね備えているようだ。押し付けがましくない熟考された文章と、素直な気持ちで読める自然な語りかけで、夢を持つことの大切を純粋に訴えている。著名人の言葉を数多く集め、きちんと咀嚼してまとめてあるので、リーダーあるいはリーダーを目指す人には、糧になる言葉がいくつも見つかるだろう。

とはいえ、各界の「成功した」リーダーの言葉だけを吸収すればよいと言うことではない。そもそも「成功した」人とはすなわち、外国の大企業のCEOのことだけを指すのではない。本書では著者の経歴もあって、あえてそういう人選になっているのだろうが、何もかもが上手くいく人生を送れる人は少ないし、個人の努力ではコントロールできないことで決まってしまう人生もある。一般人の人生と比較した時の、華々しい成功事例の距離感がやや気になる。

人の一生など、波乱万丈であることは明らかである。だからこそ、たとえ苦しい時があっても、いつかは復活できる強さが求められる。本書で紹介されている人物ではなくても、「憧れる人」は身近なところにも少なからずいるはずだ。そんな人を探してみることも良いだろう。
| 書評 | 09:41 | comments(0) | trackbacks(0) |
伝える力(池上 彰)
評価:
池上 彰
PHP研究所
¥ 840
(2007-04-19)
読書 謙虚に物事の本質を理解するところからスタート 読書

元NHK記者で、大人にも人気のある「週刊子供ニュース」で11年間お父さん役をつとめた著者が、コミュニケーション力のつけ方を指南する。

単に話し言葉でのコミュニケーションに限らず、相手をひきつける方法やビジネス文書の書き方、上質なインプットを得ることなど、「伝える力」アップのためのヒントを総合的に与えてくれる、実用書だ。

特に、冒頭で「日銀とは何か」をわかりやすく説明することの難しさを例に出すなど、まずは、物事をきちんと理解することの重要性を、説いているところが良い。「『自分がいかに物事を知らないか』を知ることからスタートする」ことを、「お父さん」は訴えているのだ。伝える側が謙虚な姿勢でないと、コミュニケーション能力を向上させ続けることはできない、ということだろう。

自分の考えを如何に伝えるか。これはリーダーなら誰しも、常々意識していなければいけないことだ。本書を読み進めながら、自分はあれは出来ているが、これは出来ていない、など、今一度自身の「伝える力」を謙虚に見直してみよう。
| 書評 | 11:53 | comments(0) | trackbacks(0) |
リーダーシップの旅 見えないものを見る(野田 智義、金井 壽宏)
評価:
野田 智義,金井 壽宏
光文社
¥ 819
(2007-02-16)
読書 自分への問いかけを怠れば、リーダーシップは理解できない 読書

リーダーシップ研究と実践の第一人者二人が、リーダーシップをコンピタンシーではなく、「見えないもの」を探し求めるプロセスととらえ、リーダーはなろうとしてなるのではなく、「結果として」なるのだと、説いている。理論書というよりはエッセイ的な、対談形式だが、それがゆえに、自然な発想と切り口で、リーダーシップ論を深堀りしている。

だがあえて注文したい。両氏ともマネージャーとリーダーを区別することに力が入っているが、この区別を実際のシーンに適用することに、現実的な効用はあまりないだろう。ある人物がマネージャーなのかリーダーなのかを区別しても、その人は一人なのだから、結局両方の要素を持っているとしか言いようがない。リーダー率何パーセント、マネージャー率何パーセントなどと測定できるわけないし、たとえある時点での傾向が説明できても、彼(彼女)が次にとるべき行動を決めてくれるわけでもない。マネージャー、リーダーと表現するから区別をしたくなってしまうのであって、単純に例えばボスと表現してリーダーとマネージャーの両方の性質をもつ人物として捉えることに、実用的な不都合はないはずだ。

とはいえ、本書全体としては最高ランクの評価をつけたい。エピローグで野田氏は「いつ旅が続けられなくなっても、自分に納得できるよう一歩を歩みつづける。旅の結果よりも、そのこと自体が一番重要ではないか」という。そもそもリーダーシップの旅はどこへ行くのか、行き先がわからない旅もある。だからこそ「旅人としての自分の今を問い続ける」ことが大事なのだ。自分への問いかけを怠れば、リーダーシップは決して理解できない。その主張に素直に賛同したい。
| 書評 | 10:48 | comments(0) | trackbacks(0) |


bk1書評の鉄人 No. 81 Amazon Best 1000 Reviewer
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293031    
<< January 2017 >>
+ 次世代リーダー必読書
+ Ki-dousen
本日の格言


+ SPONSORED LINKS
+ RECOMMEND
+ RECOMMEND
+ RECOMMEND
静かなリーダーシップ
静かなリーダーシップ (JUGEMレビュー »)
ジョセフ・L. バダラッコ Joseph L.,Jr. Badaracco 夏里 尚子 高木 晴夫 渡辺 有貴
Leading Quietly is what first class leaders do.
+ RECOMMEND
「決定的瞬間」の思考法―キャリアとリーダーシップを磨くために
「決定的瞬間」の思考法―キャリアとリーダーシップを磨くために (JUGEMレビュー »)
ジョセフ L.バダラッコ 福嶋 俊造
When managers must choose between right and right.
+ RECOMMEND
組織行動のマネジメント―入門から実践へ
組織行動のマネジメント―入門から実践へ (JUGEMレビュー »)
ステファン・P. ロビンス, Stephen P. Robbins, ?木 晴夫, 永井 裕久, 福沢 英弘, 横田 絵理, 渡辺 直登
組織自体が成長しなければ、個人の成長はない。そのメカニズムを探る本。
+ SELECTED ENTRIES
+ RECENT COMMENTS
+ RECENT TRACKBACK
+ CATEGORIES
+ ARCHIVES
+ Haiku
+ arigatou
+ MOBILE
qrcode
+ LINKS
+ PROFILE
+ OTHERS
このページの先頭へ